モノに触発される

二宮「野球選手にインタビューすると面白いんですよ。(中略)バッターなども背広姿でネクタイを締めていると普通のことしかしゃべらないのに、バットに触れると急に生き生きとします。
羽生「スポーツ選手にとってスポーツをするということは、自己表現であり、コミュニケーションの手段なのですね。ボールやバットを持つと触発される。別にしゃべることだけがコミュニケーションじゃないですから。

『簡単に、単純に考える』P.75
羽生善治さんと二宮清純さんの対談より。

なんか、分かる気がします。体調が悪くてテンションが低いときも、ギターを手にした瞬間に一気にテンションがあがるとか...。日常においても、気に入っているネクタイを締めたり、凝った筆記用具を持つことで、モノに触発されて自分の気持ちが高揚する場面があるように思います。そういった意味でも、自分の持ち物にこだわりを持つということは、自分の気持ちを高めていくうえで、案外大切なのかもしれません。
この二人の対談はすごく興味深いものだったのですが、お二人にとって、(おそらく)本質的でない箇所にもかかわらず、自分にとってはすごく印象に残りました。