呼吸器

造血幹細胞移植におけるびまん性肺胞出血(DAH)

(DAH; diffuse alveolar hemorrhage)DAHに対しては、糖質コルチコイドの全身投与、特にメチルプレドニゾロンによるパルス療法が治療の主体となる。既に免疫能が低下しており、また感染症の合併頻度も高いことから、注意が必要である。活性型第VII因子製剤が…

ARDS

ARDSの基本病態は、両肺のびまん性炎症性変化である。 ARDSにおける肺浸潤は、循環好中球の活性化によると信じられている。活性化された好中球は、粘着性を帯び、肺毛細血管の血管内皮に接着する。そして、細胞質内顆粒(蛋白分解酵素、毒性のある酸素代謝物…

TBLB 経気管支肺生検の手技

①透視下で鉗子をshutしたまま胸膜直下へすすめる。 ②吸気を行わせ、鉗子を2-3cm引き戻して鉗子をopenする。 ③呼気を行わせ、鉗子をopenしたまま胸膜直下へ進める。 ④呼吸停止させ、鉗子をshutし、鉗子を引き抜いて生検する。気胸はTBLB終了後約8時間までに発…

「肺炎を繰り返した後、自然喀石した気管支結石の1例」

及川ら 日本呼吸学会誌 2008;46:126-130気管支結石症は、呼吸器疾患中の0.1%-0.2%、喀血や血痰患者の0.8%程度にみられる、比較的稀な疾患である。 気管支結石の成因としては、 ①石灰化リンパ節の気管支内腔への穿孔 ②気管支内分泌物や吸入異物の石灰化 ③気…

気管支結石症

結石が気管支腔内に存在するか、あるいは結石により気管支の圧排や狭窄をきたした病態。 後発年齢は30歳-50歳で性差なし。 好発部位は右側、とくに中葉気管支に多い。 発見の動機は血痰が多いが、無気肺や閉塞性肺炎を併発する。 成因として、①石灰化リンパ…